ハイヤー運転手というとどんなイメージを持ちますか?
なんとなくラグジュアリーなイメージがあったり、とにかく休みがなさそうというイメージがあったり…そもそも、ハイヤー運転手ってどんな仕事なのか、タクシー運転手とはどう違うのか、といったことが明確にわからないという方が多いかもしれません。
そこで今回は、ハイヤー運転手とはどんな仕事なのか、そしてどんなやりがいや大変さがあるのか、ハイヤー運転手の現実について徹底的に解明していきます。
【タクシーとは異なる部分も多い!ハイヤー運転手の仕事とは】
ハイヤー運転手の仕事は、目的地までお客様を安全に送り届けること。というとタクシー運転手と同じように聞こえると思いますが、異なる部分も多々あります。
ハイヤー運転手のお客様は会社役員や海外のVIPなどが多く、車には高級車が使われることが多いです。目的地も、空港や主要駅、ホテル、会社、ゴルフ場といった場所が多くなります。タクシーよりもワンランク上の輸送サービスといえますので、運転手のサービスの質も高いです。高級ホテルスタッフのような接客をイメージしていただけるとわかりやすいでしょう。
流しの営業が多いタクシーと異なり、ハイヤーは完全予約制であり、目的地への到着予定時間が定められているため、遅れることは許されません。安全にお客様を目的地まで送り届けることはもちろんですが、急な渋滞の時でも予定時間に到着できるように抜け道を提案するなど、地理的な知識も高いレベルで求められるのです。
働き方の部分ではありませんが、料金形態も異なります。タクシーはメーター制で、乗車時間の間のみ課金されることがほとんどですが、ハイヤーの場合、車が営業所を出て、最後に営業所に戻るまでの全ての時間に料金が発生します。
初めは車庫番として、1回1回異なるお客様の担当をするところから始まり、しばらく経験を積むと、専属ドライバーとして企業の役員などを担当することが多いです。
【ハイヤー運転手になるには?】
ハイヤー運転手になるために必要な資格は、普通自動車第二種免許です。これがなければ、ハイヤー運転手になることはできません。それに加えてタクシー運転手よりも高いレベルの運転技術、地理的知識、接客スキルが求められることになります。
そのため、はじめからハイヤー運転手となることは少なく、タクシードライバーなどからステップアップしていく方が多いです。
【ハイヤー運転手の待遇】
<年収>
ハイヤー運転手の年収は400万~700万円程度で、500万円程度の方が多いです。経験やスキル、勤務エリア等によって異なってきます。また、大手程年収は高い傾向にあります。
給与形態は、車庫番(スポット対応)の場合は固定給+歩合制で、専属になると固定給となることが多いです。大手ハイヤー会社では、ボーナス支給や退職金支給がある場合もあります。
<休日>
ビジネス客を相手にすることが多いので、平日(月曜から金曜)に勤務し、土日祝が休みというところが多いです。しかし、土日祝の接待や海外VIP対応等で出勤することもあります。
<福利厚生>
会社によって様々ですが、待機時間の長さや、長時間勤務・早朝・深夜勤務もあることから、浴場、仮眠室、休憩室、社員食堂などを備えている企業もあります。
<教育制度>
普通自動車第二種免許の取得のサポート(受験費用の一部負担や全額負担)を行っている会社もあります。
ドライバー研修や、ドアサービスや送迎時のルールなどの接客マナーの研修があるケースも多いです。
【ハイヤー運転手の仕事はどこがきつい?】
ハイヤー運転手の仕事が大変そう…と思っている方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、ハイヤー運転手の仕事のどういったところがきついのか、ハイヤー運転手の現実をご紹介します。
<待機時間が長い>
運転している時間自体は、タクシー運転手と比較すると短いのですが、その分待機時間が長いのがハイヤー運転手の特徴といえます。この待機時間がきついと感じる方も多いでようです。車庫番勤務の場合は、営業所で車両の清掃やメンテナンスをしたり、情報収集や地理の勉強を行ったりしながら待つことになりますが、専属となれば、担当しているお客様が務める企業内にて過ごすことになります。その他、送迎先の駐車場などで待機することもあります。
いずれの場合も、何かしら行いながら時間を過ごすことができるものの、持ち場を離れたり、だれにも気兼ねせずのびのびと休憩をしたりというわけにはいきません。とはいえ、じっとしていることが好きではない方であっても、しばらくすると待ち時間の過ごし方が身についてきます。
<勤務時間が安定しない>
ハイヤーの仕事は、お客様のご要望によって左右されるので、勤務時間が安定しません。早朝や深夜の送迎の仕事が入ることも多く、かなり朝早い時間帯から待機しなければならなかったり、日付が変わってから仕事が終わったりすることもあります。専属勤務となっても、担当するお客様の出張や会食、ゴルフ接待などで早朝や深夜の仕事となることは珍しくありません。そのため、生活のリズムが崩れてしまいやすく、特に慣れるまではきついと感じる人も多いです。
<求められるサービスの質が高い>
ハイヤーは、ワンランク上のラグジュアリーな乗り物という位置づけとなっているため、求められるサービスの質も高いです。そのため、運転技術や地理関係の知識にしても、タクシー運転手以上のものが求められます。勉強を続けなければならないので、きついと感じる人もいるでしょう。
また、高いレベルの接客スキルも必要です。笑顔で気持ちの良い対応をするというだけでなく、相手の気持ちを汲んだ言葉かけや、逆にそっとしておくといった心くばりも必要となります。もともと接客の素質がある方もいらっしゃいますが、全く接客経験のない方や、人と接することが得意ではない方などは、苦労する可能性が高いです。
<精神的なプレッシャーが強い>
会社役員や海外のVIPなどがお客様となりますので、常に緊張感がある中で仕事をすることになります。お迎え時間や到着時間などが決まっており、送れることが許されないという点においても、常にプレッシャーと戦い続けなければなりません。精神的なプレッシャーが強いという点で、きついと感じる場合があります。
【ハイヤー業界は人材不足が課題】
ハイヤー業界に限ったことではありませんが、特に高齢化が進んでいるタクシー・ハイヤー業界では人材不足が大きな問題となっています。さらにハイヤー運転手になるには高い運転技術や接客力が必要となるため、タクシーの運転手からハイヤー運転手になるまでに時間がかかるという点もあります。業界全体に対して『低賃金・重労働』というマイナスイメージがあることも、人材不足に拍車をかけているといえるでしょう。
コロナ禍には一時需要は落ち込んだものの、最近では需要が回復傾向にあることからニーズ自体は高まっており、こうした現状を打破するためにも、研修制度を充実させたり、待遇を見直したりする企業も増えてきています。
業界自体は、人材不足という厳しい現実に直面していますが、これからハイヤー運転手になりたい人にとってはチャンスともいえるでしょう。
【ハイヤー運転手のやりがい】
ハイヤー運転手は、大変なことも多いですが、その分やりがいも大きい仕事です。
この章では、ハイヤー運転手として働くやりがいについてご紹介します。
<お客様との関係性を深められる>
車庫番としてスポット対応をしている間はそういうわけにもいきませんが、専属となると、長い時間を同じお客様と過ごすことになります。言葉を交わす機会も多くなりますから、信頼関係が深まっていきます。お客様に信頼していただけることは何よりものやりがいであり、お客様からの感謝の言葉や、ねぎらいの言葉をかけていただけることの喜びは、何物にも代えがたいでしょう。
<普段関わることがないような方々と接することができる>
ハイヤー利用者の多くは、会社役員や政治家などの普段関わる機会がないような職業の方が多いです。そのような方と一緒に仕事をしているということは誇らしくもあり、気持ちも引き締まって、やりがいにつながるでしょう。
<成長が感じられる>
運転技術や地理知識、周辺のお店や観光名所の知識、接客スキル、語学力…と勤務を続けることで、成長していけます。その成長を実感できることはやりがいとなるでしょう。
<スキルを磨けば収入アップが期待できる>
ハイヤーの運転手は、スキルを磨いてそれが認められればお客様の専属となったり、語学力を磨いて海外VIPの担当となったりすると、収入アップが期待できます。
努力が収入につながるとなると、やる気もアップするでしょう。
<高級車を運転できる>
ハイヤーで使用される車は、高級車がほとんどです。プライベートで運転できる機会が少ないような車種を担当することもありますので、車好きの方にとってはやりがいの一つとなるでしょう。
【まとめ】
ハイヤー運転手という仕事は、待機時間が長かったり、求められるスキルが高かったり、プレッシャーがあったりと、「きつい」と感じる方もいるでしょう。しかし、その分やりがいもたくさんあります。たくさんあるやりがいの中でも、お客様との信頼関係を深め、仕事のパートナーの一人となれることは、ハイヤー運転手の醍醐味ともいえるのではないでしょうか。
二種免許を持っていない方や取得に自信のない方、自分のペースで働きたいと考えている方であれば、自家用自動車運行管理業の送迎運転手の仕事も検討してみてください。
スマイルトランスポーターズでは、送迎ドライバーを募集しております。
未経験の方でも丁寧にサポートいたしますので、少しでもご興味のある方はまずはお電話ください。「ドライバー(運転手)の募集で電話しました。」とおっしゃっていただければ、担当者におつなぎいたします。
ご質問だけでも構いません。どうぞお気軽にご連絡ください。